中沢けいさん・平野啓一郎さんトークショー&サイン会(12/2丸善京都)
シニシズムを放棄する~『アンチヘイト・ダイアローグ』刊行記念
●日時:2015年 12月2日(水)開場18:00 開演18:30
●会場:丸善京都本店地下2階 MARUZEN CAFEにて
京都市中京区河原町通三条下ル山崎町251京都BAL
●入場券:1,000円(コーヒー付)
●定員:40名
丸善京都本店地下2階レジカウンターにて入場券を販売しております。
丸善宛のお電話でもご予約を承ります。
・TEL:075-253-1599
会場のMARUZEN CAFEには、入場券をお持ちの上ご来場ください。
http://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_detail.php?fair_id=10698
※当日は先着順にご着席いただきます。
※トークショーの後、サイン会がございます。サイン対象の書籍は丸善京都本店でご購入いただいた書籍に限ります。
※写真・ビデオ撮影や録音はお断りしております。
「平野―僕は認識における現実主義と、その後の行動における現実追認主義というのは、全然別だと思っているんです。
中沢―そうですよね。そこが混同されている。リアリズムと口にすると長いものに巻かれろと言うのかと怒られるのですが、いや現実を認識しましょうと言ってるのであって、追認しろと言っているのではないと。
平野―だけど哀しいかな、現実認識はある一定の説得力を持っているけれど、それが追認主義に直結している人もいるんです。こういう事情でこうなっていると。だから仕方がないで終わってしまう。
中沢―そこにシニシズムが入り込む余地があるんです。しかもそれが想像以上に広がって、ヘイトスピーチを引き起こしたりしているわけですね。
平野―データをほじくり返せば、過去をどうしたからいまこうなったのか、それなりに現実は見えてくるわけですが、結局未来は分からないから仕方がない、あとはいままで通りにやっていくしかないと。そういうシニシズムに陥ってしまうのは、いろんな場面で見る現象です。組織で人を説得する手段としてデータに頼りすぎている、というのもあると思いますが。
中沢―でもこういうときにはきっと、能天気な天才がどこかにいるんですよ。シニシズムに陥る余地のない精神の明るい持ち主というのが、必ずどこかにいる。」
「シニシズムを放棄する」『アンチヘイト・ダイアローグ』より