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西南アジアの砂漠文化

生業のエートスから争乱の現在へ

西南アジアの砂漠文化

アフガニスタン、パキスタン、イランにまたがる西南アジアの乾燥地帯における30年にわたるフィールドワークと丹念な文献調査の成果

著者 松井 健
ジャンル 人類学
アジアの本
出版年月日 2011/04/01
ISBN 9784409530412
判型・ページ数 A5・690ページ
定価 本体9,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

第Ⅰ部 アフガニスタンの遊牧――西南アジアにおける生業のエートス(Ⅰ)
 第一章  アフガニスタンのパシュトゥーン遊牧民
 第二章  家畜群構成と牧畜経営類型――アフガニスタンの牧畜諸族に関する民族誌的覚書――
 第三章  遊牧の文化的特質についての試論――西南アジア遊牧民を中心として――
第Ⅱ部 バルーチスターン、ラージャスターンの乾燥農業――西南アジアにおける生業のエートス(Ⅱ)
 第四章  バルーチスターン・マクラーン地方の農業と社会
 第五章  マクラーニー・バルーチュのヤシ文化
 第六章  ラージャスターンの民話、民俗地誌、そして阿片
第Ⅲ部 パシュトゥーン、バルーチュ対照民族誌
 第七章  一九世紀アフガニスタン、バルーチスターンの遊牧民
 第八章  遊牧の二類型とその意味
 第九章  自立する周辺民族
 第一〇章 インド北西辺境における性愛のテーマ
第Ⅳ部 歴史的社会的からまりあい(エンタングルメント)
 第一一章 アフガニスタンにおける民族関係
 第一二章 アフガニスタン紛争の文化的要因
 第一三章 周辺の地政学――パキスタン・バルーチスターン州の民族・宗教問題
 第一四章 部族社会からカースト制へ――ラージャスターンにおける社会=宗教複合の変容
第Ⅴ部 フロンティアの現在
 第一五章 ズィクリーはムスリムか?
 第一六章 アフガニスタンという不幸――近代、「前」近代、「反」近代の布置

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内容説明

現在、アフガニスタン、パキスタン、イランにまたがる西南アジアの乾燥地帯における30年にわたるフィールドワークと丹念な文献調査の成果。砂漠という物質的生態的条件から導かれる人びとの生業のあり方、文化、倫理観など、相互に規定しあってかたちづくられるエートスを総体として描きだす。現在、紛争が絶えず政治的に最も不安定な同地域の理解と復興援助のために必須の鍵を提供する。また今後も入域が制限されるなか、未来の研究への貴重な基本資料となる。

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