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目次
序 一枚の写真――メアリ・キングズリ/植民地経験のゆくえ――アリス・グリーン
第一章 帝国再考――植民地経験を問う意味
帝国への郷愁を超えるために:よみがえる植民地郷愁 男たちの物語から女たちの物語へ レディ・トラヴェラー再考 母性帝国主義――白人フェミニズム批判 創られた白人生――アンナ・レオノーウェンスの場合 アングロ・アイリッシュと帝国/アイデンティティ・クライシスと帝国史の書き換え:ブリテンの死? 統合されない連合王国 ポコックの大西洋諸島史 アイデンティティとシティズンシップ――二つの世紀転換期/もうひとつのベクトル――植民地経験を問う意味:ミッション活動とミドルクラスの形成 選挙法改正と帝国 アリス・グリーン再考の意味――帝国とシティズンシップ 本書の構成
第二章 ロンドンのサロン文化
アリス・グリーンの伝記:甥の叔母物語 アイルランドからロンドンへ サロン分析の資料/ケンジトン・スクェア 一四番地:「国民人名辞典」から 夫の友人たち――イングランド史家と出版者 夫の著作を管理する――サロンの基礎 イングランド史を叙述する ウェッブ夫人が見たサロン/世紀転換期ロンドンのサロン:世紀転換期、女たちのサロン――例外としてのアリス・グリーン ガートン・カレッジ校長 推挙問題 試行錯誤する自由党若手議員たち ジョン・F・テイラーの存在 単著公刊の空白期 メアリとの出会い、ペアトリスとの訣別
第三章 インスピレーションとしてのメアリ・キングズリ
女性が旅行記を書くこと:メアリの人生と旅――その語り フェミニズム歴史地理学の挑戦 知の生産と消費/メアリ・キングズリの旅:旅のルート 商売するメアリ――西アフリカ商人たち 帝国の緊張――マクドナルド総領事の登場 旅ルートの変更 オゴウェ川を描写する 淡水魚を収集する 「人喰い」と旅する フェティッシュを観察する 文明社会への復帰/インスピレーションとしてのメアリ・キングズリ:女らしさという武器 ユーモアという鎧 「文明/野蛮」から「文明/文化」へ 三つのアフリカ人イメージを批判する 宣教師批判 メアリ最後の手紙 アフリカ人たちの反応――ブライデンとヘイフォード メアリの死
第四章 メアリ・キングズリを追悼する――アフリカ協会の設立とその変質
五〇年後の記憶:西アフリカ支部設置計画 二通目の手紙 否定された追悼/アフリカ協会の設立:アリス・グリーンの設立趣意書 初期のメンバーたち 創立総会の不協和音――シェルフォードのアフリカ経験/アフリカ協会の変質:月例ディナーの成功 植民地行政官の社交クラブ化 危惧された本質 メアリの戻れ! その後のアフリカ協会
第五章 女たちの南アフリカ戦争
記憶を奪いあう女性たち:メアリの旅立ち フラーラ・ショウの投稿 失われた文章 横領された帝国主義 戦況変化と捕虜収容所の設置 メアリ・キングズリの到着/アリス・グリーンの捕虜収容所訪問日誌:セント・ヘレナ島デッドウッド・キャンプ アリス・グリーンの到着と新たな戦況 捕虜収容所訪問日記 捕虜収容所という空間 監視する人びと 捕虜たちの多様性――ボーア人 ボーア人とオランダ人の境界線 外国人義勇兵の証言 「本物のボーア人」とのインタビュー 質疑応答のなかに見えてくるもの 新たな戦況があきらかにしたもの/捕虜収容所経験のゆくえ:収容所の記憶を創る 男らしさの喪失と回復 限界――ボーア人女性と黒人 南アフリカ戦争のなかのアイルランド人 アイルランド義勇兵たち――マクブライド隊 南アフリカはアイルランドである その後のセント・ヘレナ島
第六章 アイルランド国民の「創造」――アイルランド史を書き換える
新しいイングランド史から新しいアイルランド史へ:シカゴからの依頼 ナショナリティという言葉 最初の構想 修正案 修正案の背景――シェラレオネとアイルランド 「新しいイングランド史」のゆくえ/中世アイルランド文明の発見:アイルランド 史の記憶と忘却 「形成と解体」の挑戦 ヨーロッパの例外としてのアイルランド 国民形成の文化力 ハイブリディティの意味――アングロ・アイリッシュ 部族制度への再評価/アイルランド国民はひとつ:ダンロップの批判 アリス・グリーンの反論 盲目の詩人は何を語るのか 論争の顛末 時代の変化と和解の可能性
結びにかえて――コモンウェルスへの道
南アフリカ経験の副産物 サロンに変化 帝国批判の集団として カナダへの関心――ダーシィ・マギー再考 「諸国民のコモンウェルス」への道 サロンの危機 ポスト ・世紀転換期――ケイスメント事件を超えるために
第一章 帝国再考――植民地経験を問う意味
帝国への郷愁を超えるために:よみがえる植民地郷愁 男たちの物語から女たちの物語へ レディ・トラヴェラー再考 母性帝国主義――白人フェミニズム批判 創られた白人生――アンナ・レオノーウェンスの場合 アングロ・アイリッシュと帝国/アイデンティティ・クライシスと帝国史の書き換え:ブリテンの死? 統合されない連合王国 ポコックの大西洋諸島史 アイデンティティとシティズンシップ――二つの世紀転換期/もうひとつのベクトル――植民地経験を問う意味:ミッション活動とミドルクラスの形成 選挙法改正と帝国 アリス・グリーン再考の意味――帝国とシティズンシップ 本書の構成
第二章 ロンドンのサロン文化
アリス・グリーンの伝記:甥の叔母物語 アイルランドからロンドンへ サロン分析の資料/ケンジトン・スクェア 一四番地:「国民人名辞典」から 夫の友人たち――イングランド史家と出版者 夫の著作を管理する――サロンの基礎 イングランド史を叙述する ウェッブ夫人が見たサロン/世紀転換期ロンドンのサロン:世紀転換期、女たちのサロン――例外としてのアリス・グリーン ガートン・カレッジ校長 推挙問題 試行錯誤する自由党若手議員たち ジョン・F・テイラーの存在 単著公刊の空白期 メアリとの出会い、ペアトリスとの訣別
第三章 インスピレーションとしてのメアリ・キングズリ
女性が旅行記を書くこと:メアリの人生と旅――その語り フェミニズム歴史地理学の挑戦 知の生産と消費/メアリ・キングズリの旅:旅のルート 商売するメアリ――西アフリカ商人たち 帝国の緊張――マクドナルド総領事の登場 旅ルートの変更 オゴウェ川を描写する 淡水魚を収集する 「人喰い」と旅する フェティッシュを観察する 文明社会への復帰/インスピレーションとしてのメアリ・キングズリ:女らしさという武器 ユーモアという鎧 「文明/野蛮」から「文明/文化」へ 三つのアフリカ人イメージを批判する 宣教師批判 メアリ最後の手紙 アフリカ人たちの反応――ブライデンとヘイフォード メアリの死
第四章 メアリ・キングズリを追悼する――アフリカ協会の設立とその変質
五〇年後の記憶:西アフリカ支部設置計画 二通目の手紙 否定された追悼/アフリカ協会の設立:アリス・グリーンの設立趣意書 初期のメンバーたち 創立総会の不協和音――シェルフォードのアフリカ経験/アフリカ協会の変質:月例ディナーの成功 植民地行政官の社交クラブ化 危惧された本質 メアリの戻れ! その後のアフリカ協会
第五章 女たちの南アフリカ戦争
記憶を奪いあう女性たち:メアリの旅立ち フラーラ・ショウの投稿 失われた文章 横領された帝国主義 戦況変化と捕虜収容所の設置 メアリ・キングズリの到着/アリス・グリーンの捕虜収容所訪問日誌:セント・ヘレナ島デッドウッド・キャンプ アリス・グリーンの到着と新たな戦況 捕虜収容所訪問日記 捕虜収容所という空間 監視する人びと 捕虜たちの多様性――ボーア人 ボーア人とオランダ人の境界線 外国人義勇兵の証言 「本物のボーア人」とのインタビュー 質疑応答のなかに見えてくるもの 新たな戦況があきらかにしたもの/捕虜収容所経験のゆくえ:収容所の記憶を創る 男らしさの喪失と回復 限界――ボーア人女性と黒人 南アフリカ戦争のなかのアイルランド人 アイルランド義勇兵たち――マクブライド隊 南アフリカはアイルランドである その後のセント・ヘレナ島
第六章 アイルランド国民の「創造」――アイルランド史を書き換える
新しいイングランド史から新しいアイルランド史へ:シカゴからの依頼 ナショナリティという言葉 最初の構想 修正案 修正案の背景――シェラレオネとアイルランド 「新しいイングランド史」のゆくえ/中世アイルランド文明の発見:アイルランド 史の記憶と忘却 「形成と解体」の挑戦 ヨーロッパの例外としてのアイルランド 国民形成の文化力 ハイブリディティの意味――アングロ・アイリッシュ 部族制度への再評価/アイルランド国民はひとつ:ダンロップの批判 アリス・グリーンの反論 盲目の詩人は何を語るのか 論争の顛末 時代の変化と和解の可能性
結びにかえて――コモンウェルスへの道
南アフリカ経験の副産物 サロンに変化 帝国批判の集団として カナダへの関心――ダーシィ・マギー再考 「諸国民のコモンウェルス」への道 サロンの危機 ポスト ・世紀転換期――ケイスメント事件を超えるために
内容説明
女性で初めて未知の西アフリカを探検し、貴重な情報をイギリス社会にもたらしたメアリ・キングズリと、「アフリカ協会」の設立者であるアリス・グリーン。世紀転換期のイギリスに生きた二人の女性の活躍―イギリス本国、アフリカ、アイルランドにまたがる植民地経験を詳細に追い、大英帝国の植民地政策の中に位置づける。アリス・グリーンについての膨大な新史料に基づき、もう一つの「帝国」像を樹立する
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