ホーム > ソフィストとは誰か?
目次
序章 ソフィストへの挑戦:1 忘れられたソフィスト 2 ソフィストの世紀 3 ソフィストの敵 4 ソフィストの復活 5 ソフィストの現在 6 ソフィストとの対決
第一部 哲学問題としてのソフィスト
第一章 「ソフィスト」ソクラテス: 1 ソクラテスとソフィストたち 2 ソクラテスの刑死 3 ソクラテス裁判の核心――教育問題 政治問題 道徳問題 言論問題 知の問題 宗教問題 4 「哲学者」ソクラテスの誕生 5 ソクラテスの逆説/第二章 誰がソフィストか: 1 ソフィストという名称 2 レッテルと実体 3 ソフィストたち/第三章 ソフィストと哲学者: 1 ソフィストの定義 2 哲学者と非哲学者――諸国歴訪 金銭取得 徳の教育 言論の術 全知 懐疑主義・相対主義 3 生の選択として
第二部 ソフィストからの挑戦
第四章 ソフィスト術の父ゴルギアス: 1 ゴルギアスの生涯 2 哲学潮流の交錯地シチリア/第五章 力としての言論: 1 演示としての言論 2 『ヘレネ頌』(訳) 3 ヘレネの頌歌? 4神の必然と暴力 5 言論(ロゴス)による説得 6愛(エロス)の誘惑 7 言論に説得される私たち 8 弁論術の「真理」/第六章 弁論の技法: 1 『パラメデスの弁明』(訳) 2 パラメデスの論理 3 「重層論法」の展開とレトリック/第七章 哲学のパロディ――ゴルギアス『ないについて』: 1 『ないについて、あるいは、自然について』(セクストス版訳) 2 三段階の重層論法 3 「何もない」の枚挙論法 4 エレア派のパロディ――パルメニデスへの反応 エレア派の議論と転用 「パロディ」としての議論 5 「笑い」論法 6 「真理」への挑戦/第八章 言葉の両義性――アルキダマス『ソフィストについて』: 1 忘れられたソフィスト・アルキダマス 2 『書かれた言論を書く人々について、あるいは、ソフイストについて』(訳) 3 『ソフィストについて』の位置づけと意義 4 「語り言葉、書き言葉』と弁論術 5プラトンの「書かれた言葉」批判 6 アルキダマスの弁論術理論
結び ソフィストとは誰か
第一部 哲学問題としてのソフィスト
第一章 「ソフィスト」ソクラテス: 1 ソクラテスとソフィストたち 2 ソクラテスの刑死 3 ソクラテス裁判の核心――教育問題 政治問題 道徳問題 言論問題 知の問題 宗教問題 4 「哲学者」ソクラテスの誕生 5 ソクラテスの逆説/第二章 誰がソフィストか: 1 ソフィストという名称 2 レッテルと実体 3 ソフィストたち/第三章 ソフィストと哲学者: 1 ソフィストの定義 2 哲学者と非哲学者――諸国歴訪 金銭取得 徳の教育 言論の術 全知 懐疑主義・相対主義 3 生の選択として
第二部 ソフィストからの挑戦
第四章 ソフィスト術の父ゴルギアス: 1 ゴルギアスの生涯 2 哲学潮流の交錯地シチリア/第五章 力としての言論: 1 演示としての言論 2 『ヘレネ頌』(訳) 3 ヘレネの頌歌? 4神の必然と暴力 5 言論(ロゴス)による説得 6愛(エロス)の誘惑 7 言論に説得される私たち 8 弁論術の「真理」/第六章 弁論の技法: 1 『パラメデスの弁明』(訳) 2 パラメデスの論理 3 「重層論法」の展開とレトリック/第七章 哲学のパロディ――ゴルギアス『ないについて』: 1 『ないについて、あるいは、自然について』(セクストス版訳) 2 三段階の重層論法 3 「何もない」の枚挙論法 4 エレア派のパロディ――パルメニデスへの反応 エレア派の議論と転用 「パロディ」としての議論 5 「笑い」論法 6 「真理」への挑戦/第八章 言葉の両義性――アルキダマス『ソフィストについて』: 1 忘れられたソフィスト・アルキダマス 2 『書かれた言論を書く人々について、あるいは、ソフイストについて』(訳) 3 『ソフィストについて』の位置づけと意義 4 「語り言葉、書き言葉』と弁論術 5プラトンの「書かれた言葉」批判 6 アルキダマスの弁論術理論
結び ソフィストとは誰か
内容説明
テレビで喋りたてる評論家や大学教授、滔滔と相手を論破してやまない弁護士、人間の言語活動のあらゆる局面で、多大な影響力をもつ弁論術が横行する現代社会は、一般の市民が民会で国政に直接参加し、裁判で陪審員をつとめ、言論によっていかに多くの人々を説得するかで政治権力を左右した紀元前5~4世紀の民主政興隆の古代ギリシアのポリス社会に極めて類似している。ソクラテス、プラトン、プロタゴラス、ヒッピアス、ゴルギアスほか、あるいはソフィストを糾弾・批判した哲学者、あるいはソフィストとよばれていた思想家たちの言説の徹底分析を通して、ソフィストなる存在への認識の射程を示すとともに、絶対的な価値や真理とは無関係に、言論の力のみを行使するソフィスト的活動に満ち満ちた現代に警鐘を鳴らす、ホットなメッセージ性に富んだ専門研究書。サントリー学芸賞受賞作。