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必要なる天使

必要なる天使

ベンヤミン『新しい天使』を介して、哲学、歴史、神学、芸術に現れる天使たちを壮大なイメージの系譜学として描く

著者 マッシモ・カッチャーリ
柱本 元彦
ジャンル 思想 > 海外思想
出版年月日 2002/04/01
ISBN 9784409030677
判型・ページ数 4-6・220ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫僅少
 

目次

トピアの日々から/天使と悪魔(ダイモン)/表出の問題/横道帯十二宮/アポカタスタシス(帰還)/魂の鳥
附 『天使』への補遺(1991):天使の身体/神秘主義の機会原因論/権天使(グァリエントの絵)/翼の誕生/樹木
天の身体
臆病な天使
イアルダパオース
英雄的天使
ソクラテスの神について
空の鳥を見るがよい(『マタイによる福音書』六章二六節)
恐るべき夜明け
永遠の持続

愛人
再びアポカタスタシスについて
天使の言葉

原注/訳者あとがき
カッチャーリとモダニズムの天使たち 解説にかえて(岡田温司)
索引

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内容説明

書名の天使は、近代性をめぐるテーマにおいて重要な役割を果している、ベンヤミンの「新しい天使」のこと。未来に背を向けるベンヤミンの天使は、歴史の救済あるいは解放といったメシア主義的テーマを体現する「歴史の天使」である。それはヴァールブルクの「ムネモシュネ=記憶の女神」、つまり、ブルクハルトの古代とニーチェの古代という両極性を揺れ動く西洋文化の記憶のイメージにも通じている。
直線的なクロノロジカルな歴史(終末論)ではなく、つねに「動いており、作用している時間」、対面・収縮する歴史(メシア主義)の可能性を開く媒体としての天使。このベンヤミン的な近代の天使の鏡に、壮大な神学的・哲学的天使論の系譜を写し直してみること、これが本書の狙いである。天使を哲学的主題に徹底させることで、発展の論理たるヘーゲル的弁証法を乗り越える。ここから歴史主義批判の可能性が開かれる。ジョルジュ・アガンベンとの親近性を云われる所以である。クレーの「天使」のデッサンを挿む。これまで、鵜飼哲訳『批評空間』連載論文があるのみ。

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