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ロルティ伍長の犯罪

〈父〉を論じる

ロルティ伍長の犯罪

政府を殺そうとした男、ロルティ。その狂気の犯罪を通して、〈ドグマ人類学〉を解き明かす、。

著者 ルジャンドル,P.(ピエール)
西谷 修
ジャンル 思想 > 海外思想
出版年月日 1998/10/01
ISBN 9784409030530
判型・ページ数 4-6・314ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

第1章 殺人から父へ
読者の注意を喚起するために
1 われわれは殺人について何を知っているのか?/ヒトラー後の社会で弛まず問い直されるべき問い/2 「人の子が栄光の座につくとき」
この『講義』のエンブレムに関する注/3 ロルティの犯罪と父殺しの問題/4 不確かな父に関する近代の不確かな言説
第2章 ロルティ裁判の核心――何ゆえの理性か
息子の殺人と父の問題についての所見
1 殺人と狂気を裁く/ロルティ裁判で試される理性の肯定/2 「ケベック政府は親父の顔をしている」/狂気の行為の司法的定義―譲渡された精神、移転された精神 /3 「あとは、闇に語るとしよう」/ソフォクレスのテクスト、犯罪の主体を導入するために
閑話休題 犯罪を再演する
報道(マスコミ)の儀礼的機能に関する注記
第3章 一九八四年五月八日のケベック国民議会襲撃
1 ロルティによる犯罪の告知/2 殺戮/3 自己のイメージに出会うロルティ/法廷のビデオ録画上映についての所見
第4章 ロルティの行為に封じ込められた問題
殺人と系譜原理―自己定礎の私的試み
1 ひとつの文化はいかにして殺人の問いに近づくのか―父殺しの観念に迫るステップ/2 父殺しの求めるものは何か―世代間の負債についての所見
第5章 父親の役目の荒廃に直面する制度システム
ロルティ裁判に関する最終的所見
1 主体に関する裁判権、『プシ』制度―その限界、隘路、可能性/2 第三項としての裁判の審級/裁判官の役目と父殺し―殺人者をその犯罪から分離する
結論
ロルティ裁判を越えて
父の問題の反転―不確かな息子という問題

原注
解説Ⅰ 本書について/解説Ⅱ ピエール・ルジャンドルとは誰か
訳者あとがき/事項索引/人名索引

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内容説明

法学と精神分析を足場に、現代の「ウルトラモダン」な産業社会における法の意味と機能を「種としての人間」にとっての「制度的なもの」の抜本的検討から捉えなおす著者は西欧を徹底的に相対化する。世界中に輸出された近代西欧の規範は、ローマ法、キリスト教、産業システムの結合が生み出した「制度的空間」の一例にすぎず普遍ではないのだ、と。本書は自身〈ドグマ人類学〉と呼ぶ一連の思想体系を、狂気の犯罪の分析――殺人者と父の問い――を通して具体的に解き明かす。本邦初紹介。

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