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天皇制と民主主義の昭和史  これから出る本

天皇制と民主主義の昭和史

象徴天皇制の成立とその展開に迫る決定的論考

著者 河西 秀哉
ジャンル 歴史
出版年月日 2018/02/20
ISBN 9784409520680
判型・ページ数 4-6・300ページ
定価 本体2,500円+税
在庫 未刊・予約受付中
 

目次

はじめに

第Ⅰ部 象徴天皇像の戦後史

第一章 昭和天皇退位論
1 天皇制維持の「合理的根拠」
   「自主的」憲法改正の気運/「日本的民主主義ニ関スル資料」
   外務省における憲法改正の動向/『天皇制研究』
   矢部貞治における民主主義と協同/「国民の天皇」論
   「世界史の哲学」と「文化平和国家」/田辺元からの影響
   天皇と「仁政」/矢部・高山の退位論の意味
2 天皇制維持の模索
   近衛文麿による退位に向けての動き/皇族による退位の模索
   道徳的退位論の展開

第二章 天皇、「人間」となる
1 「人間宣言」と全国巡幸
   「人間宣言」発布をめぐるプロセス/「人間宣言」にこめられた意図
   「カニの横ばい」拒否事件/「人間宣言」のアピール――全国巡幸
   人々は巡幸する天皇をどう受け止めたのか
2 皇居――天皇との結びつきの空間
   皇居勤労奉仕団の誕生/遷都論と皇居移転論の提起

第三章 象徴天皇像を描く者たち
1 皇室記者は何を描いたのか
   戦前の皇室記者たち/記者たちと天皇との接触
   「人間宣言」の定着/皇室記者たちの動向/報道を注視する天皇
2 文化人的天皇像
   「天皇陛下大いに笑ふ」/文化人と象徴天皇

第四章 揺れる象徴天皇像
1 天皇権威の再編成とそれへの反発
   一九五一年一一月一日、京都大学/吉田茂内閣の皇室政策
   京都への巡幸の意味/学生による象徴天皇像と公開質問状
2 象徴天皇像の相剋
   天皇来学直後の反応と政治的利用の側面/「伝統・慣習」による象徴天皇像
   権威のない象徴天皇像/民衆の反応/京大天皇事件とは何だったのか

第五章 「文化平和国家」の象徴として
1 皇居再建運動の展開と象徴天皇像
   敗戦直後の皇居再建運動/『毎日新聞』による皇居再建運動
   皇居再建運動への批判/皇居再建運動の帰結
2 皇室苑地の国民公園化
   皇室財産の物納/旧皇室苑地の開放と整備理念の形成
   「全国民敬慕の地の前庭」/国民プール構想
   皇居前広場をめぐる攻防/旧皇室苑地と象徴天皇像
3 占領期最後の天皇退位問題
   退位論をめぐる社会的な背景/再軍備論者による退位論の噂
   木戸幸一による退位論――民衆との道徳的関係から
   再び、矢部貞治の退位論/青年中曽根康弘の退位論
   市川房枝の退位論――再軍備反対の観点からの提起
   退位論とマスコミ/講和条約発効式典における「お言葉」
   なぜ天皇は退位しなかったのか/退位論の意味

第六章 青年皇太子の登場と象徴天皇制の完成
1 「文化平和国家」の出発と皇太子外遊
   皇太子への「選手交代」?/立太子礼と皇太子像
   皇太子像と国家像/外交関係の構築と皇太子への教育的効果
   私的交際と国家間交際のはざま/西ドイツ訪問問題
   皇太子外遊と昭和天皇/国内外のマスコミ対策
   創り出された皇太子像/皇太子外遊の歴史的意味
2 ミッチー・ブーム
   象徴天皇像とジェンダー/女性皇族への関心
   「孤独の人」皇太子と皇太子妃候補報道
   「恋愛」か否か/皇居再建と皇居開放論

第Ⅱ部 昭和天皇の戦後史

第一章 昭和天皇の「日本」意識
1 敗戦前から直後にかけて
   「日本」意識/連続する「君主」
   戦争末期の和平交渉から敗戦直後にかけて
2 沖縄・奄美・東アジア
   沖縄・奄美群島をめぐって/東アジア地域をどう見ていたのか
   昭和天皇の「日本」意識

第二章 昭和天皇の「外交」
1 マッカーサーとの会見
   日本国憲法第九条をめぐって/共産主義に対して/共産主義への脅威
2 安保条約をめぐる「外交」
   講和条約・安保条約への道/天皇のメッセージ/鮮戦争への関心
   内奏による影響力/ダレスの認識/占領後の天皇

おわりに

あとがき

人名索引

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内容説明

象徴天皇制の成立とその展開に迫る決定的論考。
昭和天皇は何度も訪れた退位の危機をいかにして乗り越え、「象徴」となったのか。敗戦から青年皇太子の誕生まで、戦後民主主義の中で揺れる天皇制とその実態を描き出した力作。

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