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核の恐怖全史  新刊

核イメージは現実政治にいかなる影響を与えたか

核の恐怖全史

核のイメージは、いかに思考を左右し、政治を動かしたか

著者 スペンサー R ワート
山本 昭宏
ジャンル 社会
歴史
出版年月日 2017/07/30
ISBN 9784409241141
判型・ページ数 A5・432ページ
定価 本体6,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

はじめに

第1章 放射線を帯びた希望
  核エネルギーへの畏怖と希望/元素転換の発見/錬金術、そして黙示録との関わり

第2章 放射線を帯びた恐怖
  「最終兵器」をめぐる議論/世界の終わりの想像力/科学技術への愛憎

第3章 ラジウムは万能薬か? あるいは毒か?
  ラジウムへの熱狂/生命に関する神話/
  光線をめぐる信仰/不安を凌駕したラジウムへの期待

第4章 秘密・全能者・怪物
  禁断の秘密への接触/科学者と怪物の同一性/ステレオタイプ化された科学者たち

第5章 世界の破壊者
  核分裂の発見とマンハッタン計画/原爆投下への経緯/史上初の核実験

第6章 広島からのニュース
  原爆投下の衝撃/原爆の身体的・心理的影響/原子科学者たちの戦後構想/核を管理せよ!

第7章 国防
  民間防衛への取り組み/国防の手段としての水爆開発

第8章 平和のための原子力
  初の水爆実験/科学技術のユートピア/実業家たちの動向

第9章 良い原子力、悪い原子力
  平和利用キャンペーンの内実/キャンペーンの物語構造

第10章 新たな冒涜
  核実験と放射性降下物/核の恐怖と特撮映画/巨大生物とマッド・サイエンティスト

第11章 死の灰
  日本の反核運動/遺伝子損傷の不安/放射性降下物のリスク/恐怖の「置き換え」

第12章 生存の想像力
  『渚にて』と世界の終わり/廃墟のイメージと田園風景への憧憬/核戦争を描いたフィクション

第13章 生存の政治学
  反核運動の再高揚/シンクタンクと核戦略の狂気

第14章 シェルターを求めて
  核シェルターの「ブーム」/キューバ危機/関心の急激な低下とその理由

第15章 フェイル・セイフ
  博士の異常な愛情/核兵器から原子炉へ/高速増殖炉への期待と不安

第16章 原子炉の恩恵と弊害
  原発設置反対運動/多様な原発PR

第17章 過熱する論争
  ABM論争/原子炉から出る放射性物質をめぐる論争
  核兵器の恐怖から原発の恐怖へ/環境保護運動の台頭

第18章 エネルギーの選択
  リスクとベネフィット/原発と他産業との比較/
  若者たちの異議申し立て/ヴィ―ル原発反対闘争

第19章 文明か解放か
  対立が二極化する要因/スリーマイル島での原発事故

第20章 時代の転換
  新冷戦と反核運動/スター・ウォーズ計画と核の冬/チェルノブイリ

第21章 第二の核時代
 「原子力ルネッサンス」と最終処分場/退潮する核のテーマ
  フクシマがもたらしたもの

第22章 核兵器の脱構築
  継承された核の物語/核のリアリティーの希薄化
  ポストモダンの核イメージ

第23章 暴君とテロリスト
  独裁者によるテロリスト集団への支援
  冷戦終戦後の新たな敵/テロリストとスパイ
  九・一一の衝撃/「大量破壊兵器」の嘘とイラク侵攻

第24章 現代の秘薬
  秘薬となった核エネルギー/UFO現象が意味したもの
  核エネルギーを表す様ざまなシンボル

第25章 美的な元素転換
 「不安の時代」の到来/地球温暖化という新たな不安

訳者あとがき
著者の個人的ノート
原注
索引

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内容説明

核のイメージは、いかに思考を左右し、政治を動かしたか

アメリカを代表する科学史家が、膨大な資料探索と広範な知見をもとに、フィクションから国際政治まで含め、壮大なスケールで描き出す核表象の歴史。福島第一原発事故とその後の動きを踏まえ、全面的に改稿された決定版。

「私たちのなかに埋め込まれたイメージは、一般に思われているよりも、歴史に大きな作用を及ぼしている。それを明らかにすることが、本書の課題である。もちろん、私たちの思考が様ざまな外圧に反射的に反応してしまうと主張するために、本書を書いたのではない。そうではなくて、イメージの力を指摘する本書が、プロパガンダや意図的な心理操作に気付き、それに抗う能力を鍛えることに寄与できればと望んでいる。」(「はじめに」より)

はじめに&第1章公開(PDF)→

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