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映画の胎動  新刊

1910年代の比較映画史

映画の胎動

フランス、イタリア、ロシア、ドイツ、アメリカ、日本の膨大な数のフィルムをたどり、映画揺籃期を映し出す。

著者 小川 佐和子
ジャンル 美術・芸術
美術・芸術 > 映画・映像
出版年月日 2016/02/28
ISBN 9784409100356
判型・ページ数 A5・366ページ
定価 本体6,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

序章 二〇世紀初頭における「映画」と「芸術」の交流
  1「映画」とは何か
 2 映画史のベル・エポック
 3 一九一〇年代映画の形式----初期映画から古典的映画への移行期として
 4 空間演出・空間認識の変遷
 5 本書の構成

第1章 映画と演劇----沈黙の、雄弁なメロドラマ
 1 演劇から映画へ
 2 映画女優の演技

第2章 映画と美術----スクリーンにおける空間の画家
 1 革命前のロシア映画
 2 演劇人時代のバウエル
 3 映画における空間の美学
 4 移動するパースペクティヴ

第3章 映画と文学---ナショナル・シネマの生成
 1 フランスにおける文学作品の映画化
 2 ドイツ作家映画
 3 イタリア文芸・史劇映画の国際性
 4 イタリア歴史劇映画の流行

第4章 映画と大衆芸能----語り芸・新派劇から活動寫眞へ 
 1 講談から旧劇映画へ
 2 連鎖劇---映画と演劇の「畸形児」
 3 女形俳優と初期女優の演技形式

第5章 日本映画の近代化---外国映画との対峙
 1 大正初期日本映画のダイナミズム
 2 ヨーロッパ映画からの影響--第一次世界大戦前
 3 アメリカ映画への覇権の移行---第一次大戦中・戦後
 4 新派的類型からの脱皮---日活向島の革新者たち

終章 「芸術」としての映画の終焉
 1 映画史と第一次世界大戦
 2 プロパガンダ映画の発生
 3 アヴァンギャルドとモダニズム

あとがき
索引
参考文献

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内容説明

「芸術」としての映画が興隆した1910年代。映画史のベル・エポック期に演劇、オペラ、美術、文学など他の芸術ジャンルとせめぎあいながら、映画は自らの固有性をどのように模索していったのか。「映画」という新たな形式へ。世紀転換期からモダニズムにおける映画と芸術の交流に迫る労作。

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