ホーム > カリブ‐世界論

カリブ‐世界論

植民地主義に抗う複数の場所と歴史

カリブ‐世界論

大西洋の海底に刻まれた歴史から放つ、壮大なビジョン

著者 中村 隆之
ジャンル 思想
文学
社会
歴史
出版年月日 2013/08/25
ISBN 9784409041055
判型・ページ数 4-6・440ページ
定価 本体4,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

プロローグ
   ゼネストという出来事/LKP/「高度必需品宣言」/本書の試み

第一章 植民地と海外県、その断絶と連続
 1 「カリブ海のフランス」という問題
   小さな場所/カリブ海のフランス/植民地としての海外県
 2 風景と痕跡
    刻まれた岩/食人種の住む島々/サトウキビ畑/
    大邸宅と奴隷小屋/逃亡奴隷の森
 3 植民地と奴隷制
     ランス史のなかの島々/資本主義と奴隷制/
    フランスの植民地政策と奴隷制/〈革命〉と奴隷制廃止/1848年

第二章 政治の同化、文化の異化
 1 同化主義の「起源」
    同化要求/「普通選挙」/移民と工業化/
    砂糖危機、ベケ支配、保護主義/
    労働条件への否/社会主義から共産主義へ
 2 セゼール、パリ、ネグリチュード
    模倣への違和感/パリ国際植民地博覧会とシュルレアリスト/
    クラマールのサロン/『正当防衛(レジティム・デファンス)』/
    「帰郷ノート」
 3 ヴィシー政権占領下から〈戦後〉へ
    「アン・タン・ロベ」/『トロピック』とアンドレ・ブルトン/
    反ヴィシーの戦い/政治家セゼール

第三章 脱植民地化運動の時代
 1 「脱植民地化」に向けて
    フランス領アフリカの政治/独立運動とフランス左派政党の対応
    『プレザンス・アフリケーヌ』/ネグリチュード宣言
 2 共産主義か、自立か
    「県化」の実態/『植民地主義論』/セゼールの「転向」
    脱植民地期のフランス領アフリカ
 3 ファノン、アルジェリア、革命
    ラジカリズムと心の解放/アルジェリア解放闘争/
    一九五八年の国民投票
 4 カリブ海の社会運動
    ファノンとセゼール/「一九五九年一二月」
    アンティーヌ=ギュイヤンヌ戦線/「独立」の時代

第四章 「成功した植民地支配」
 1 植民地主義の新たな段階
   植民地政策としての植民地放棄/
    弾圧のクロニクル 一九五九‐一九六二/
    「アンティーユ、手遅れになる前に」
 2 支配に抗して……
    OJAM事件/GONG/「六七年五月」/
    グアドループ一八人裁判
 3 内植民地化の論理
    内植民地/日常生活の植民地化/
    海外県移民局(BUMIDOM)
 4 支配なき植民地支配
    「悪夢」のなかのカリブ海/グリッサンの闘い/
    消費社会の定着/支配者は誰か?

第五章 見出された希望
 1 疎外か、独立か
   「剥奪」の諸相/「一九七四年二月」/
    マルティニック独立運動の台頭/
    ソニ・リペとグアドループ民族主義運動/
    クレオール語とグオ=カ
 2 クレオール語復権運動と一九八○年代の政治動向
    クレオール語ナショナリズムの精神/
    クレオール語研究と文学活動/
    一九八一年の大統領選と地方分権化政策/
    独立運動の極北
 3 カリブ海から世界へ
    マラヴォワとカリ/ズークの誕生/シャモワゾー小説の波紋
    『クレオール礼賛』/カリブ海文学の開花

終章 カリブ‐世界論

あとがき
団体名略語表
図版出典一覧
参考文献
人名索引

このページのトップへ

内容説明

この島々を語りて、世界を戦慄せしめよ

大西洋の海底に刻まれた歴史から放つ、壮大なビジョン

注目の新鋭による本格的デビュー作

2009年2月、カリブ海に浮かぶフランス領の島、グアドループ、マルティニックで史上最大規模のストライキが起こる。普段は観光客で賑わう南の島々でのこの出来事は、フランス本土に強い衝撃をもたらした。それは単に離島ゆえの物価高の是正を求める運動ではなかったからだ。本書はこの出来事のインパクトから出発し、大西洋をまたぐ奴隷制と植民地主義の血に染まった歴史をたどる。そこに描かれる無数の暴力と、同化/独立を願った民衆・知識人の苦闘は、世界史の新たな扉を開き、読む者を震わせるだろう。数百年におよぶ壮大なスケールと、政治社会から文学、音楽まで広範な領域をほとばしる筆致で描き出す、地域研究を越える圧倒的傑作。

プロローグ(PDF)→

このページのトップへ

関連書籍

現代思想の転換2017

現代思想の転換2017

新時代への思想のシフトはもう始まっている

著者:篠原 雅武
 
逃走の権利

逃走の権利

現代移民研究の第一人者による力作

 
 
沖縄闘争の時代1960/70

沖縄闘争の時代1960/70

新鋭による歴史社会学の熱き労作

著者:大野 光明
 
 
フランス植民地主義の歴史

フランス植民地主義の歴史

フランス植民地主義の全体像を初めて捉える

著者:平野 千果子
 
 
植民地の問題

植民地の問題

サルトルは植民地の問題をどう考えたか

 
 
複数の沖縄

複数の沖縄

移動する民の島、希望としての沖縄論

著者:西 成彦 編著
原 毅彦 編著
 
 

このページのトップへ